今、列島の古代史像はどこまで解明されているのか。
歴史学・考古学をはじめ多彩な分野の第一線・気鋭の執筆陣によるシリーズ「古代史をひらく」全6巻が完結しました。
この特集では、完結を記念して行われた対談、さらに古代史を愉しむためのブックガイドを掲載しました。
◆刊行にあたって◆ |
歴史を知ること、古代史を知ることの「面白さ」を伝えたい。本シリーズは、私たち編集委員のそうした思いからスタートしました。
幸い日本の古代史に関心を持つ人は多く、各地の遺跡や博物館は訪問者で賑わい、古代史をテーマとする書籍や情報も巷にあふれています。いっぽうで最新の研究の進展はめざましく、より精緻なものとなっているために、その成果を専門家以外の方と共有することが難しくなっていることも事実です。
しかし、新しくわかってきた歴史の実像を知ることの興奮や喜びは、他の何にも替えがたいものです。私たち研究者が日々味わっているこの「面白さ」を、親しみやすい歴史叙述によってさまざまに「ひらく」ことを通じて、読者の皆さんにお伝えしたいと考えました。
これまでにない古代史のシリーズを創り上げ、未来に向けて「古代史をひらく」ことをめざします。
編集委員 吉村武彦・吉川真司・川尻秋生
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