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梯久美子 天涯の声 ブロニスワフ・ピウスツキへの旅   

1887年、あるポーランド人の青年が、ロシア皇帝暗殺未遂事件に連座し、政治犯としてサハリン島へ送られた。
ブロニスワフ・ピウスツキ(1866-1918)。
のちにポーランド共和国の初代国家元首として知られることになるユゼフは、彼の弟である。
10年に及ぶ囚人としての生活の中で、ブロニスワフは流刑地で出会った先住民、とりわけアイヌの人々と心を通わせ、その言語と文化を学んでアイヌ研究の先駆者となった。
やがて、アイヌの女性と恋に落ちて結婚。二人の子供をもうけるが、日露戦争が勃発し――

三年前にサハリンを訪れた著者、梯久美子は、その過程でブロニスワフに興味を持つようになり、彼の足跡をたどり、ゆかりの地への旅を重ねた。
激動の時代に、地理的にも民族的にも境界を越えて生きたブロニスワフ・ピウスツキ。
その波乱の人生を追い、土地が宿した記憶を探る、渾身の紀行×歴史ノンフィクション。

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著者略歴

  1. 梯 久美子

    ノンフィクション作家。1961(昭和36)年、熊本市生まれ。北海道大学文学部卒業後、編集者を経て文筆業に。2005年のデビュー作『散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。同書は米、英、仏、伊など世界8か国で翻訳出版されている。著書に『昭和二十年夏、僕は兵士だった』、『昭和の遺書 55人の魂の記録』、『百年の手紙 日本人が遺したことば』、『狂うひと 「死の棘」の妻・島尾ミホ』(読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞、講談社ノンフィクション賞受賞)、『原民喜 死と愛と孤独の肖像』(新書大賞2019 第5位)などがある。

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