新訳シリーズ「リンドグレーン・コレクション」

photo:安井進
子どもの愛と勇気、自由な心、豊かな想像力を、
ユーモアにあふれた言葉とあたたかな眼差しで描いたリンドグレーンの数々の作品。
これからも子どもたちに読み継いでほしい作品を、新たな装幀と新訳でお届けします。
絵 イングリッド・ヴァン・ニイマン
(1916-1959)Ingrid Vang Nyman
デンマーク生まれ。1945年『長くつ下のピッピ』のイラストで成功をおさめ、絵本や児童書の挿絵を数多く手掛ける。リンドグレーンとは直接打合せを重ねながら作品作りを続け、『ピッピ 船に乗る』『ピッピ 南の島へ』『カイサとおばあちゃん』などにイラストを描いた。
訳 菱木晃子
東京生まれ。スウェーデンの児童書を中心に、翻訳と紹介に活躍慶應義塾大学卒業後、スウェーデンのウプサラで学ぶ。訳書にラーゲルレーヴブ『ニルスのふしぎな旅』(福音館書店)、スタルク『おじいちゃんの口笛』(ほるぷ出版)ベスコフ『ぼうしのおうち』、リードベック『ヴィンニ!』(全4冊)ほか多数。著書に『はじめての北欧神話』(徳間書店)、『巨人の花よめ』(BL出版)など。2009年、長年にわたりスウェーデン文化の普及に貢献したとして、スウェーデン王国より北極星勲章受章。2018年、日本・スウェーデン外交関係樹立150周年記念「長くつ下のピッピTMの世界展」を監修。
〇『図書』2020年2月号掲載エッセイ「リンドグレーンを振り返る」

訳 石井登志子
同志社大学卒業。『おもしろ荘の子どもたち』「エーミル」シリーズ(岩波書店)などのリンドグレーン作品や、ベスコフの絵本『おひさまのたまご』(徳間書店)、『おりこうなアニカ』(福音館書店)などの翻訳を数多く手がける。ほかにも『愛蔵版アルバム アストリッド・リンドグレーン』『リンドグレーンと少女サラ 秘密の往復書簡』『暴力は絶対だめ!』『リンドグレーンの戦争日記 1939-1945』(以上、岩波書店)など多数。

絵 平澤朋子
東京生まれ。武蔵野美術大学卒業後、児童書を中心にイラストレーターとして幅広く活動。装画や挿絵を手がけた作品にラーゲルレーヴ「ニルスが出会った物語」シリーズ(菱木晃子訳、福音館書店)、菱木晃子『巨人の花よめ』(BL出版)、バー『フローラ』(三辺律子訳、小学館)、市川朔久子『しずかな魔女』(岩崎書店)など多数。
絵 イロン・ヴィークランド
Ilon Wikland
エストニアのタルトゥに生まれ、ハープサルで育つ。1944年、ソヴィエトの占領を逃れるため難民としてスウェーデンに渡る。美術や広告を学んだ後、1954年にリンドグレーンの『ミオよ わたしのミオ』の挿絵を描く。以後40年にわたり、「やねの上のカールソン」シリーズ、「ロッタちゃん」シリーズなど、代表的なリンドグレーン作品の挿絵、絵本を手がける。
訳 ヘレンハルメ美穂
スウェーデン語翻訳家。ラーソン「ミレニアム」シリーズ、ルースルンド&ヘルストレム『制裁』(以上、早川書房)、ヨート&ローセンフェルト『犯罪心理捜査官セバスチャン』(東京創元社)など北欧ミステリを数多く手がける。そのほかの訳書に、ウースマ『北極探検隊の謎を追って』(青土社)、ヤーゲルフェルト『わたしは倒れて血を流す』(岩波書店)、ビョルンシェーナの絵本「おとうとうさぎ」シリーズ(クレヨンハウス)など。スウェーデン在住。
ある日、7歳の男の子リッレブロールのうちにやってきたのは、やねの上に住む、くいしんぼうの小さなおじさんカールソン。おなかのボタンをひねると、背中のプロペラで空を飛べるんです! 一緒におねえちゃんのデートをじゃましたり、どろぼうをやりこめたり……。はちゃめちゃドキドキ、ゆかいなおはなしシリーズ、第一作。




















