書評・関連記事〈桐野夏生 日没〉
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◆特集号◆
〇巻頭エッセイ
沼野充義「夜明けはいつ来るのか?――『日没』の問いかけること」
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◆対談・インタビュー◆
「ださいと思われるかもしれないし、攻撃されるかもしれない。けれど、いま言わないと後悔する。怒りがこみ上げて憤死しそう」
「このラスト、私の周りでの評判はすごく悪いですが(笑い)、今回の小説では絶望をとことん描こうと思っていたので加筆しました」
──女性セブン11/19号、NEWSポストセブン
「「心の中は自由で、きれいなこともあれば、醜いこともある。そんな人間の想像力の自由を得るために、作家は仕事しているんじゃないかと思いますね」
「(…)しだいに『日没』は現実の日本と地続きの、ある種のリアリズム小説だと考えるようになりました」
「言論がどのような形で弾圧されていくのか。自分がどういう目に会う可能性があるのか。今の現実としか思えなくて、読んでいる最中からうなされる小説は初めてでした」
◆書評◆
「政治的言説でなく公序良俗から攻めてくる、というあたりもなるほどと思わせて、ただの空想だと笑いとばせない。暗黒の近未来ディストピア小説だ。」
「多義的で微妙な部分の活写がミッションだったはずの小説の世界にまで、気づけばこの社会は「正しさ」や「愛想いい」ことを要求している」
「しかし、この救いのない小説を読んで、評者にはやはり「生きろ。」という声が聞こえた気がした。(…)作家が発した「生きろ。」「書け。」という言葉が。」
「この国が危機的現実に直面している今、もう架空の未来を描く手法では間に合わない、リアルとして書くしかないという、作者の切迫した筆致を感じる。」
「表現の自由は特権階級のもので、なくなったって庶民は困らないと思うなら、是非読んでほしい。」
「夢中になって読みながら、何度も「これ、今の日本で起きてることとどう違う?」とスッと背筋が寒くなった。」
「作品の世界と私たちが暮らす世界の差は、今、どれだけあるのだろう」
「自由の意味をいま一度かみしめるためにぜひ読んでほしい」
「…文学者が自身の内側を探り、どのようなメカニズムが働いたとき現代における「転向」が起きるかをシミュレーションした小説として読むべきだろう」
「こんな恐ろしい本を読んだのは初めてかもしれない」
◆メディア出演情報◆
10/10(土)TBS「王様のブランチ」
BOOKコーナー内の「特集」
桐野夏生さんのインタビューも放映。
9/25(金)TBSラジオ「ACTION」
(パーソナリティ・武田砂鉄さん)
桐野さんがゲスト出演。
桐野さんがゲスト出演。