グローバル化と情報化が加速度的に進むいま、人びとが空間と時間を超えて紡いできた有機的な諸関係を「世界歴史」という大きな文脈によって捉えなおすこと── そこには、人間のつながりを回復し、新たな世界像をむすぶための可能性が充ちています。
グローバル・ヒストリー、フェミニズム、環境史などの成果をふまえ、従来手薄だった太平洋地域やアフリカの歴史にも目を配り、新高校教育課程「歴史総合」に対応して日本史とも接合させた、前回刊行から四半世紀ぶりの『岩波講座 世界歴史』(全24巻)が、遂に完結を迎えました。
完結を機に、『図書』で掲載いたしました編集委員11名によるリレー・エッセイ「人物から見た世界歴史」を転載いたします。