和菓子月ごよみ*如月 うぐいす餅
小鳥は、美しい声で、さえずりはじめました。ご殿のおにわの池や、しずかな水にうつるじぶんのすがたにみとれているヤナギの木や、その枝のあいだをいったりきたりしている、金魚のことをうたいました。
(サマセット・モーム文 光吉夏弥訳 武井武雄絵『九月姫とウグイス』)
大事なともだちのほんとうの幸せを願う、九月姫の物語。
なんども読み返したくなるあたたかいお話と、武井武雄のおしゃれな絵。
うぐいす餅(京都・仙太郎)
今も全国各地で人気の鶯餅。なかには先端をちょっと丸めて、小鳥らしい愛らしさを表したものもあり、見ているだけで心が和む。
(中山圭子 『事典 和菓子の世界 増補改訂版』より)